ストレス解消の心理学<あなたにもできるストレス解消法>
爽やかな秋の到来です。秋と言えば「読書の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」「行楽の秋」。秋の夜長、自分を深く見つめ直したり、自然とふれあい身体を動かす健康的な季節です。「ストレスマネジメント」の必要性が叫ばれる現代。今回は、日常生活の中で簡単に取り入れることのできる、効果的なストレス解消法をお伝えしたいと思います。

土と緑にふれあう
都会から自然が失われて久しいですが、自然とのふれあいから遠のけば遠のくほど、ストレスによる心身の症状が強く現われるようです。
田舎から都会のマンション暮らしに移って以来、神経痛や頭痛に悩まされているお年寄りからのご相談がありました。昼間は近所の公園に出かけて樹木の下で生活したり、大地を踏みしめて散歩するようアドバイスさせていただいたところ、ずいぶん良くなったのです。

私たちの祖先は裸足の生活をしてきました。足の裏に当たる土や石ころは、一種のマッサージ効果を発揮していたのでしょう。身体の変調や精神的なストレスを跳ね返す自然治癒力・生命力は、足の裏で大地を踏みしめる、その刺激によって活性化されたのです。
また「森林浴」もとても有効です。樹木からは自律神経を安定させる成分が分泌され、心身を正常にすると言われています。昔の作曲家が、豊かな樹木の中を歩きながら素晴らしい曲をイメージして書き上げたというエピソードも、数多く残されています。

自然の中に身を置くと、子供のような気分になると言われます。退行現象が起きるわけですが、それは私たちが五感を通して自然の息吹を受け取り、原始に戻るからでしょう。自然の中の子供のように、とても愉快で生き活きした気持ちになることが精神的に大きなプラスの影響を与えることは、言うまでもありません。

風呂の効用<体内イメージを呼び起こす>
日常生活の中にも、ストレス対策として有効なものがあります。身近なところではお風呂。たとえば熱いお風呂は、低血圧の人の肉体的疲労を回復するのに向いています。また、心理的なストレスに効くのはぬるめのお風呂です。ゆっくりお風呂につかりながら仕事のイメージを膨らませたりすると、気分も落ち着き、話の中身も整理できて一石二鳥の効果があります。

もともと私たち人間は、水との相性が良いといわれています。母親の胎内で十月十日間も羊水の中にぽっかり浮いてこの世に誕生するわけですから、水はまさに生命の原点。そんな記憶のせいか、最近ではベビースイミングが盛んですし、子供たちはお風呂やプールが大好きです。

右脳と左脳をバランス良く働かせる
私たちの脳は右脳と左脳に分かれています。右脳は「イメージ脳」とも呼ばれ、音楽を聴くとか絵を見るとか、いわば情緒的・感覚的な部分で働きます。これに対して、左脳は「言葉の脳」といわれ、論理的・思考的な部分を司っています。

この右脳と左脳の使い方があまり偏ってしまうと、脳は疲労感を訴えるようになりますから、バランス良く使うことが大切です。たとえば、試験前で勉強に集中した後などに音楽を聴きたくなるということがありますが、これは自然に右脳・左脳のバランスを取ろうとしているのです。

現代人は左脳が酷使されがちです。仕事の上では論理的な思考が求められることが多く、子供たちも情緒的な面を育てるというよりも、むしろ勉強に駆り立てられているようです。これではどうしても左右の脳のバランスが崩れてしまいます。

ですから、時には絵画展やコンサートに出かけて右脳に刺激を与えるのが効果的。また、行楽シーズンを利用して野山や大海原に出かけ、大自然の息吹をたっぷり満喫する機会を持ちたいものです。そういうことが脳のバランスの歪みを修整し、自然のリズムを取り戻し、効果的なストレス解消につながっていくことは間違いありません。


 



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