出会いの心理学@ 人間通を目指す
桜花らんまんの新年度。新入学、新入社、そして進級や転勤と、人生の大切なステップを迎えて新たな生活パターンが求められる季節です。 さて、春と言えば「出会い」と「別れ」。良い出会いは人生の宝物ですが、その前にどのくらい「さようなら」がきちんと言えるか、ということが大切です。「未練を残しつつ爽やかに」別れが出来た方は、きっと素晴らしい出会いに恵まれるのではないでしょうか。

中でも特に重要な門出・新入社。これから社会に出て羽ばたく皆さんは、この機会にぜひ「人間通」になって下さい。 その第一歩として、自分と他人とは、物の見方・感情・行動が違うという当たり前のことを、改めて認識していただきたいのです。フーテンの寅さんの有名なセリフに「いいかい。俺とお前は赤の他人なんだよ。早い話が、俺がいくら芋を食ったからといって、お前のケツから屁が出るかい?」というのがあるように、これから仕事のプロをめざす新入社員の皆さんは、まず「人は皆それぞれに違うんだ」という認識に立って、より良い人間関係の構築に心を配っていただきたいと思います。

心理学の世界では「子供とは自分中心の人。大人とは人間関係のわかる人」といわれています。同時に「仕事のプロとは、初心を忘れずに自分と他人・会社を客観的に見ることが出来る人」という定義もあります。良い人間関係の下で、ぜひとも素晴らしいプロフェッショナルに育って下さい。

時には、新入学・新入社をめぐる悲しい出来事もあります。先輩から「俺の酒が飲めないのか!」と無理矢理アルコールを飲まされ、あげくに急性アルコール中毒で亡くなったなどという悲劇が後を絶ちません。このような悪い習慣は即刻やめていただきたいと声を荒げて訴えると共に、きっぱり断る勇気を持っていただきたいと痛感致します。

出会いの心理学A 感情を鍛える
仕事に就く=プロフェッショナルになるということは、取りも直さず健康的で健全な「社会性」を養うことです。一人ひとりの身体に置き換えてみても、肉体的な健康、精神的な健康、そして社会的な健康が兼ね備わって初めて真の健康といえます。

新年度。新一年生あるいは新入社員と「新」の字が付きますが、こうした新しい環境・新しい出会いというのは、何かとストレスを生み出すものです。緊張のあまり身体を硬くしてしまうので、その反動がやってくるということもあります。
新しく就職なさった方は、これから他人によって磨かれ、またさまざまな人との出会いによって人生が変化して行くわけですから、この節目の時期にぜひ「感情を鍛える」ことを提案させていただきたいと思います。

たとえば、ちょっとしたことで落ち込んでしまう人があります。受け止め方によって状況はまったく違うものなのに、すぐにあきらめてしまったり、他人と比較して「自分はダメなんだ」と強い劣等感を持ったりしがちです。また、上手く行かないとすぐ「他人のせいにする」という独善的で身勝手な人もあります。
いずれも、人間関係を上手く結べない社会的に不健康な人々です。そうではなく、健全な「創造性ポジション」をめざしていただきたいと、新入社員の方にお話ししているのです。

私が心理カウンセリングの基本の一つにしているのが「心の柔軟性」。たとえば落ち込み癖のある人が素早く回復するためには、何よりも物事に柔軟に対処出来ることが必要です。そのことを私は常々「竹のようにしなやかに、そして打たれ強い人生を」という言葉で表現しております。


出会いの心理学B 自己表現の技術
私はよく新入社員等の接遇訓練・教育訓練を行っていますが、とりわけ「自己表現の技術」ということに力点を置いています。新しい場所・環境の中で、これから新しい自分自身を創ろうと思った時には、何よりもまず「行動レベルから変わる」ということが大切です。

「自分自身を表現する」というのは、社会的健康を保つ上でとても大切なこと。それにはいくつかの効果的なポイントがありますから、ぜひとも覚えていただきたいと思います。
まず「視覚による刺激」という点から「表情トレーニング」が必要です。たとえば眉間に皺を寄せる筋肉は心痛筋。心が痛む時には眉間に皺が寄りますね。こうしたことから、新入社員の方には「繰り返し鏡を見ながら表情づくりの訓練をする」ことを提案させていただいております。明るい表情で接することが相手に好印象を与え、同時に強いインパクトをもたらすのです。

次に「聴覚による刺激」。たとえばお寿司屋さんでは、優しい声で「いらっしゃいませ」とは言わないで、元気よく「らっしゃい!」という言い方ですね。最初の「い」の字を省略して語尾を上げると、いかにもイキの良いネタを使っていて美味しそうに感じます。
言葉を話すというのは「脳が話す」わけですから、このように、TPOに応じた言葉や口調を選ぶというのが、とても重要な自己表現のポイントになるわけです。

そして「握手をする」ということ。握手をすることで「私は武器を持っていません」「手の内をお見せしますよ」という気持ちを行動で示すことになるわけです。
このように、積極人間になるためには「第三者が目で見て耳で聞いて確認出来る状態」になるまで、行動レベルを高めて行く必要があるわけです。ぜひとも頑張っていただきたいと願っております。


出会いの心理学C セールス心理学
あらゆる職種の中でも、出会いにもっとも左右され、心の状態が結果に反映するのがセールスマン。同時に精神的なタフさが求められる世界でもあります。販売競争の厳しいストレスにさらされる中で、タフさを身に付ける秘訣を考えてみましょう。

私たちが生きて行く上で、身の回りに起こるさまざまな問題を解決するためには、しなやかに対処できる「柔軟性」が必要です。同時に、ストレスを避けて通ることは出来ませんから、ストレスを溜め込まないうちにいかに短時間で回復するか、すなわち「弾力性」が求められます。心の柔軟性と弾力性、この二つが大切なテーマであると言えるでしょう。

さて、「プロフェッショナル」と「アマチュア」の違い。これはいったいどのようなところにあるのでしょうか。 私が考えるプロの条件というのは、果敢な攻撃を行うのもさることながら、攻撃を受けている時にどれだけタフであるか、ということ。すなわち「打たれ強い」という点がプロの真骨頂だと思います。

私自身もさまざまな会社に、営業マンの「接遇訓練」や「教育トレーニング」に伺います。その際に、トレーニングのいちばんの基本として、私は「体力」「気力」「智力」の3つを挙げています。健康な身体で精神力を鍛えることによって、さまざまな工夫が生まれ智恵が育って行くからです。

したがって、優秀な営業マンを育てるには「どのようにして売るか」とか「数値目標・売上をどれだけ伸ばすか」ということ以上に、いろいろ嫌なことを言われたりもするのですから、いかに「落ち込んだ状態からいかに早く回復するか」をめざすことです。「打たれ強さ」「回復力」「劣等感からの解放」。こういう点を目標にすると、素晴らしいプロの営業マンが育って行くのです。




  


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