スタートの心理学@ プラス思考は技術だ!(一富士、二鷹、三なすび)
2007年・亥年の輝かしいスタートです。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。昔から「一年の計は元旦にあり」。爽やかな朝で一日の始まりを迎えたいように、スタートダッシュというのは私たちにとってとても大きな意味を持っています。何事も最初が上手く行かないと、軌道修正するのが大変です。こうした観点から「プラス思考の技術」についてお話ししましょう。

よく「あの人は楽天的な人だ」などと言いますが、この楽天的という言葉は「生まれながらにして」すなわち生来の資質としての部分を指しています。これに対して「プラス思考」というのは「後天的に身に付けるもの」すなわち技術と言えます。人間関係やコミュニケーション、愛情表現を円滑に進めるためには効果的な方法・テクニックがあって、努力すれば誰でもきちんと身に付けることが出来ます。言わば車の運転技術と同じ物なのです。

さて、縁起の良い初夢を評して「一富士、二鷹、三なすび」。この諺にも、単なる語呂合せではなく、プラス思考の意味合いが込められています。
「一富士」の「富士」は「無事」ということ。「今年一年、どうぞご無事で」。まずは自分も相手も共に安寧を祈る意味なのです。
「二鷹」の「鷹」は「お宝」。「財産に恵まれますように」と・・・。「子宝」という意味も含んでいます。
そして「三なすび」の「なす」は、物事をやり通す「成す」。「成就する」という願いを込めているのです。
一年の最初にはまず「肯定的な物の見方・考え方が大切だ」という教訓を含んだ、諺を介した「先人の知恵」と言えるのではないでしょうか。

スタートの心理学A 成人式に思うこと
1月といえばお正月と並んで成人式。名古屋心理センターへも、かつて問題を抱えてカウンセリングを受けた中学・高校生の方が、その後すっかり立ち直り、成人式を門出に訪ねて来られることがあります。まさにカウンセラー冥利に尽きる喜びです。

「はなむけの言葉を一言」などと頼まれますが、そんな時はきまって次のことをお話させていただいております。
まず何よりも「おかげさま」という気持ち。自分の成人式を祝ってもらうのも大切ですが、こうして成長するまでに、両親はじめ多くの方にお世話になってきたことに感謝を寄せ、「むしろご両親をお祝いしてあげて下さい」とお話しています。
また一人前の社会人として、友達同士のような「横の人間関係」に加えて、上司・部下というような「縦の人間関係」を強いられるようになります。そうした時に、自分の考えを前面に出して行動するだけではなく、常に「おかげさま」という発想を大切にして、円満で建設的な関係を築いていただきたいと思うのです。

同時に「物事を否定的にとらえない」ということも大切です。たとえば新しい仕事に不安を感じているなら、逆に「初々しさをアピールする」ことでプラスの側面をイメージすることが出来ます。また上司に対して不平・不満を持っているなら、それを「建設的な要望・提案」に代えて積極的に行動すれば、かえって高い評価を得られることにつながります。「肯定的な生き方をする」。それを新成人の皆さんへの、私からのメッセージにしたいと思います。


スタートの心理学B 気づきとカウンセリングの必要性
昨今、メンタルヘルス(心の健康)という言葉の普及と共に、心理面接・カウンセリングに理解が深まってきているように思います。たとえば、家族に問題が起こったり、あるいは職場の人間関係のトラブルに際して、従来であれば「問題を抱えたその人自身を何とかしよう!」という意識が強かったのが、最近は「周囲の人たちがどのように接すれば良いのだろう?」とか「どのようにコミュニケーションを図ったら良いのだろう?」という姿勢に変化してまいりました。より良いコミュニケーションの方法を求めて、ご両親や経営者・幹部の方が心理学を実践的に学ぶケースも増えていて、とても喜ばしいことです。

さて、こうした人間関係のもつれを解決して行くための大切なポイントが、何と言っても「気づき」。心理学では「人は自分自身のことと今現在起きていることに、もっとも気づきづらい」と言われています。たしかに、自分の背中が自分には見えないように、誰しも自分のことはなかなか気づかないのです。また「あの時、こうしておけば良かった」と後悔するように、渦中のことにはなかなか気づきません。押せば簡単に開くドアなのに懸命に引いている人を時折見かけますが、これなどまさしく「自分自身に現在起きていること」に気づかない姿なのです。

こうしたことを踏まえて「カウンセリングの必要性」を考えてみましょう。カウンセリングというのは一つの心理技術ですから、「問題を客観的に誰かが見て、解決に導く橋渡しをする」役割を担うわけです。誰もが心の中に問題解決への能力を持っていますから、それを上手に引き出すための気づきをうながすのです。 「自分のことは気づかないのに、他人のアラはよく見える」だとか、「後で後悔するけれども、その時点では冷静さが足りなかった」ということにならないよう、上手にバランスを保ちながら心を操縦して行くことが、より良い人間関係構築のポイントなのです。


スタートの心理学C クヨクヨするより工夫せよ
スタートというのはとても大切です。発車してしまった電車には絶対乗れないように、また、上りのホームでいくら待っていても下りの電車は来ないように、私たちはスタートに際して「出発時点を大切にする」「行先のホームを間違えない」という原則があります。電車でどこかへ行く場合には目に見えますが、目に見えない心の内面の場合、「自分がどこに行こうとしているのか」「今自分がどこに立っているのか」というのが、なかなか分からないという現実があります。

自分がどこに行こうとしているのかを「目標」、どこに立っているのかを「状況認識」とすると、まず常に「社会的健康」というのを基本に置いて考えていただきたいと思います。 社会的健康とはすなわち良好な人間関係のこと。人の間と書いて人間というように、独りよがりな考えや行動から社会的健康は生まれません。第三者が目で見て、耳で聞いて確認出来る具体的レベルまで、自分自身を成長させて行くことが大切です。

「人前で話すことが苦手で、アガリ症ですぐ緊張してしまう」という悩みをお持ちの方はとても多いと思います。それを克服するために、「人前で堂々と、笑顔で胸を張って大きな声で話す」そして「自分の話すことに集中する」というトレーニングにより、大きな成果を上げています。

ですから「今年は積極人間になりたい!」とお思いなら、「相手が挨拶する前に話しかける」「笑顔で接する」ことを心がけて、相手が具体的に「積極人間であることを確認出来る」レベルまでトレーニングしていただきたいと思います。 「クヨクヨするよりも工夫せよ」そんな意気込みを持っていただくことが、何より大切ではないでしょうか。





  


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